Webデザインの勉強をはじめようとすると、まず必要なのはパソコン。
もちろん手持ちのパソコンでも学習ははじめられますが、いずれ本格的にを制作となると、パソコンのスペック(性能)はある程度必要になってきます。
学習を続けるためにも、ある程度の費用をかけることは効果的です。しかし、やはりスペックの高いパソコンは高価で購入には勇気が必要ですよね。
そこで、大きなストレスなくWebサイト制作できて、できるだけお安く購入できるパソコンを、スペックを基準にご紹介します。
Webサイト制作でスペックが求められる工程
Webサイト制作には、長い工程があります。
そのすべての工程に、高いスペックのパソコンが必要なわけではありません。
まずは、その工程をざっくりと説明します。
Webサイトができあがるまでの手順
Webサイトには、その目的に応じて様々な形があります。
例えば、公共の施設、企業、個人といった単位でその目的に応じて制作がされます。
その目的に関わらず、一般的な制作手順としては、
という流れになります。
- 目的もってWebサイトを作りたいひと(依頼者)が、実際に制作するひと(たち)に依頼する
- 制作するひとは、作りたい人の「目的」を詳しく聞き取る(ヒアリング)
- 「目的」に対してどのようなサイトを構築すべきかリサーチする(Webマーケティング)
- 2,3を元にWebサイトの設計図(サイトマップ、ワイヤーフレーム)が作られる
- 設計図をもとに、WebデザイナーがWebサイトの形(Webデザイン)を作る
- コーダーがHTML/CSSを用いてWebサイトを制作する
- 依頼者に完成品が届く
このすべての工程がWebデザイナーの手によって行われ、工程すべてをWebデザインと称されることもあります。
それに対して、ヒアリング(手順2)、Webマーケティング(2,3)、Webデザイン(4)、コーディング(6)と、工程ごとに別の担当者が受け持つこともあります。
高いスペックが必要となるのはデザイン工程
実際にパソコンに高いスペックが要求される工程は、5のみです。
他の工程では、スペックが高いに越したことはありませんが、絶対必須というわけではありません。
つまり「デザイン工程」を大きな問題なくこなせるスペックが、Webデザインに必要なスペックといえます。
デザインに使われるソフトウエア
一般的にWebデザインに用いられるソフトウエアは以下となります。
- Figma
- Adobe Photoshop
- Adobe illustrator
- Adobe XD
そのなかで、もっとも用いられることが多く、他のソフトウエアをメインに使うとしてもサブで使うことになり、避けては通れないのが「Adobe Photoshop」と「Adobe illustrator」です。
このふたつのソフトウエアの必須スペックこそ、Webデザインに最低限必要なスペックなのです。
最低限これだけはほしい!パソコンスペック
ここからは、Webデザインにおいて必要な最低限のパソコンスペックをならべていきます。
OSとプロセッサ(CPU)
OSはパソコンと利用者をつなぐ手助け(通訳のようなもの)をするソフトウエア、プロセッサはパソコンの頭脳の考える部分。
Adobe Photoshop(以下Ps)とAdobe illustrator(Ai)は、iPhoneやAndroidにもアプリが存在しますが、ソフトをフルで利用するためには以下のOSが必要となります。
・Windows 10 64bit 以降:IntelまたはAMDの64Bitマルチコアプロセッサー
・macOS Big Sur(バージョン 11.0)以降:IntelまたはApple Siliconの64Bitマルチコアプロセッサー
メモリ(RAM)
メモリはパソコンの頭脳の作業する部分。
両ソフトを快適に動かすためには、16GB以上が望ましいです。
けれど最低限、問題なく動かすということならば8GBで大丈夫。
ただし、同時に複数の作業を行うのは無理があります。デザイン制作時はそれ以外の作業をパソコンに強いるのはやめましょう。
ハードディスク
ハードディスクとは、パソコンの頭脳の記憶しておく部分。
ソフト自体がパソコンに入っていないと動かせません。
最低でも20GBの空き容量が必要。画像のような容量の大きいデータを使うので、可能であれば50GBあると頼もしいです。
HDD(容量が大きく安価)よりもSDD(小さくて処理が早い)であればなお良いですが…。
グラフィックカード(GPU)
グラフィックカード(グラボ、GPU)は、画像や映像を表示するための部品。
ノートパソコンの場合は、メモリの一部を間借りするかたちのものもあります。
メモリが小さければ、間借りするのは難しくなりますので別にグラフィックカードが搭載されているパソコンを選びましょう。
最低条件は以下です。
・DirectX12(Windows)、Metal(Mac)をサポートしている
・1.5GB
ディスプレイ
最低でも13インチ以上が良いです。
それよりも小さいディスプレイだと、作業スペースが小さくなり、不便です。
ノートとデスクトップ、どちらがいいの?
スペックという切り口ならば、どちらを選んでも問題ありません。
ノートパソコンには、作業場所を選ばない利点がありますが、全ての機能が一体化しているがゆえに拡張性は低く、費用に対してのスペックは低くなります。
デスクトップパソコンは、持ち運びが出来ないため作業場所は固定されますが、カスタマイズ性が高いため、購入後に必要なスペックに合わせることも可能ですし、パソコン単体の金額は抑えることができます。
一長一短ではあるのですが、初心者の1台目としてはノートパソコンが良いかと思います。
Webデザインにはどうしても連続的に学習する癖をつけながら身につけていく必要があります。その観点から考えれば、どこでも、ちょっとずつでも学習を進めることができるノートパソコンのほうが向いているのではないかと考えます。
10万円以下!おすすめのパソコン
突然「10万円」という金額が出てきて驚かれるかもしれません。
しかし、これはWebデザインの全工程を行うパソコンとしては「安価」といえます。
最低限のスペックを満たし、かつ信頼のおけるメーカーであることを前提にご紹介します。
1. NEC LAVIE Direct N15(R)
2. Lenovo V14 Gen 4 AMD
3. mouse B4-I1U01GY-A
おすすめ4(10万円を超えることをお許しください)
MacBook Air M1チップ
低スペックのパソコンでも学習できる工程
Webデザインの工程すべてに対応できるパソコンをご紹介しましたが、Webデザインは分割して制作されることも多くあり、それぞれの工程でのスペシャリストも活躍しています。
デザインを行うソフトウエアを利用しない工程においては、低スペックのパソコンでも十分に対応できます。
HTMLやCSSなどの構築
HTMLもCSSも、基本的にはテキストエディタとブラウザがあれば実践学習ができます。
コーディングのみの学習であれば、低スペックでもかなり古いものでも全く問題なくできます。
Webマーケティング
Webマーケティングの学習は、実践よりも知識をつけるものがメインとなります。
これに関しても、特に高いスペックのパソコンの必要はありません。
最低限、テキストエディタやプレゼンテーションソフトがあれば良いかと思います。
注意
紹介したパソコンは最低限必要なスペックは満たしていますが、最低限のパフォーマンスを十分と感じるか全く動いていないと感じるかは人それぞれだと思います。
参考までにお願いします。
まとめ
Webデザイン初心者におすすめのパソコンを、スペックと一緒にご紹介しました。
最低限のスペックがあれば、学習レベルでは十分に機能すると思います。
最初にもお伝えしましたが、学習に向かう心構えとしては、新しいパソコンを購入するのは効果的です。
私自身も、Webデザインを学び出したときにパソコンを購入しました。やはりテンションが上がるものです。
ご一考されてはいかがでしょうか?
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