まず最初に…「秘書検定」は意外にも有意義な取得すべき資格です。
「秘書」というとどのようなイメージをもつでしょう。
ぎりぎり昭和世代のわたしのイメージだと、女性の職業というイメージが強いです。
当時の「スチュワーデス」「看護婦」「保母」と同じ括りです。
令和の時代はどうなのでしょうね?
求人などを見ていると「英語能力」を必須条件としている、というくらいしか感じません。
いわゆる「アシスタント」ですよね。
この「秘書」という職種をそのまま名前とした「秘書検定」。
実はひっそりと私が取得している数少ない履歴書に書くことのできる資格・検定のひとつだったりしますが…。
珍しく取得した経験も交えて紹介したいと思います。
秘書検定とは?
秘書検定は「人柄育成」を目指しています
「人柄」のよい人とは,相手に「感じがよい」という印象を与えられる人のことです。それはどのようなところで感じてもらえるのでしょうか。「表情」「態度」「振る舞い」「言葉遣い」「話し方」などの人柄の要素で,良い印象を与えているのです。どのようにすれば良い印象を与えられるのでしょうか。秘書検定ではこの「感じのよさ」の表し方について,筆記試験問題と面接試験を通して提唱しているのです。
秘書検定は,社会に出て働く人なら誰でも備えておかなければならない基本的な常識を,秘書技能という名称に集約して検定問題として出題しています。基本的な常識ですから誰にでもできることですが,感じがよいと言ってもらえる表し方はどのようにすることが必要か,この部分について試験問題を通して学べるようになっています。
公益財団法人 実務技能検定協会
つまり…仕事上で人と関わるとき、良い印象をあたえる方法と、社会人として備えておくべき基本的常識を問う検定試験です。
平たくいうと、秘書なんていう役柄に全く縛られず、社会人となるならば全員を対象として必要な知識が身についているかを試されるわけです。
個人的には、そろそろ「社会人技能検定」とかに名称変更が必要かもしれないと思います。
秘書検定の概要
種別は公的資格
種 別 | 公的資格 |
主催団体 | 公益財団法人 実務技能検定協会 |
履歴書への記載 | 文部科学省後援 秘書技能検定試験 ⚪︎級 |
団体ホームページ | https://jitsumu-kentei.jp/ |
同団体では他に、「ビジネス文書検定」、「ビジネス実務マナー検定」、「サービス接遇検定」等を実施しています。昨今では名称の秘書検定から人柄の要素を抜いたという感じの「ビジネス実務マナー検定」のほうが一般的になりつつあります。
受験資格はなし
受験資格については、特にありません。どなたでも受験できます。
これまでに130回実施され、7,968,459名のひとが受験をしています。
ちなみに、受験者の割合はこちら。
記載はありませんが、男女比はおよそ「2 : 98」
(公式ホームページより)
2級までは合格率60%以上で面接なし
級 | 試験方式 | 合格率 | 試験内容 | 受験料 |
1級 | 選択問題 記述問題 面接 | 26.4% | 上司の仕事を理解し 先を読んで行動できる | 7,800円 |
準1級 | 選択問題 記述問題 面接 | 45.9% | 上司だけでなく後輩への対応も 就職面接対策として有効 | 6,500円 |
2級 | 選択問題 記述問題 | 57.6% | 3級より少し複雑な場面設定 | 5,200円 |
3級 | 選択問題 記述問題 | 73.3% | 基本的な職場常識を問われる | 3,800円 |
2、3級については現在、CBT方式での受験も可能です。詳しくは後述します。
秘書検定の受験要項
一般受験(筆記)は年3回
一般受験は年3回実施されます。実施級をよく確認してください。
また、大学等で指定校実施の場合は、前日土曜に実施されます。
試験日 | 実施級 |
6月中旬の日曜日 | すべて |
11月中旬の日曜日 | すべて |
2月上旬の日曜日 | 2級・3級のみ |
2級・3級はCBT試験があります
現在、2級・3級においては、CBT方式での受験も可能です。
CBTとはComputer Based Testingの略で、コンピューターをもちいて受験します。
要はコンピューター室を設置している全国の教室で、パソコンで筆記試験内容を行うというもの。
お住まいの地域の実施教室の空き状況をみて、予約。
申込の3日後から受験可能な上、結果もその場で知ることができます。
一般受験にくらべ、自分の都合のいい時間・場所で受験できるメリットも大きいです。
おすすめはいきなり2級
どうして3級は飛ばしてもよいの?
ずばりおすすめ受験級は「2級」です。
この検定試験、準1級と2級の間に大きな壁があります。面接試験です。
面接試験では、その場ですばやく判断する力もですが、「表情」や「みだしなみ」といった点が評価の対象となります。この点については、就職試験よりも厳しいジャッチが入ります。
しかし、これらを合格水準に持っていくには「指導者に見てもらう」必要があるのです。
つまり独学ではかなり合格は難しいということ。
では「3級」はどうなのか?
実はこの検定試験、出題範囲については2級と3級、全く同じなのです。
本屋さんにいくと、2級と3級がひとつの本で対策可能と書かれているものが複数あるはずです。
2級は、問題が少し複雑で判断に迷う問題が増えているというだけで、学んでいく内容は同じです。
これらの理由から、一般的にはもっとも低い級の受験者が一番多い場合がほとんどの検定試験のなかで、
異質なことに「2級(真ん中の級)」が受験者がもっとも多いのです。
せっかくお金をはらって受験するのです。「2級」にチャレンジしてみませんか?
準1級よりも下なら独学で十分合格できる
「2級」、「3級」を受験するならば、独学で充分です。
本屋さんで1冊、解説と過去問がどちらも載っているものを選べば最安で対策できます。
わたしのおすすめはこちらです。
ちなみに私が使ったのは、「ハローキティと秘書検定」。
コンパクトで持ち運びやすく、本の中でも多数キティちゃんが登場し、すごく和みました。
準1級以上を受験の方は、既に合格されているかたにみてもらう、スクールに通う、動画教材を利用するなど方法は様々ですが、受験までにしっかりと時間をつくって対策する必要がありますね。
スクールよりも敷居の低い、通信教材という手も…
スマホで勉強できれば、すきま時間にすこしずつ対策できますね。
受験会場は若い女の子でいっぱい
受験するのはやはり高校生〜大学生の女の子が多い資格ですが、
内容がとても良いので、ぜひ男性にも取得をおすすめします。
私自身は男子校で秘書検定の受験をさせていました。
高校生にもぜひ身につけてもらいたい知識がたっぷりとつまっています。
(学校受験ではなく、一般受験をあえて選び、女の子だらけの空間で大興奮して帰ってきた残念なお子さんもいましたが…)
履歴書に書くにあたって、高校生でも大人でも、堂々と書ける資格だと思っています。
「秘書にないたいわけじゃないから」なんて言わないで、受験してもらいたいです。
まとめ
今回は「秘書検定」をご紹介しました。
世間的な評価はいまだにどうしても「女性の資格」という印象が拭えない、残念すぎる良い資格です。
取って損なし!しかもお手軽!いうことなしですよ。
女性にはもちろん、ぜひ男性にも取得していただきたい資格です。
ぜひ、受験をご検討ください!
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